2004年にオープンしたギャラリー&カフェ「ニワコヤ」は、老朽化による建物取り壊しのため2017年3月12日に閉店することとなりました。建物が取り壊しになってしまう前に、同店を活動拠点としている仙川地図研究所が、360°パノラマ撮影とドローンを用いた空撮を行い、建物の撮影データをアーカイブするプロジェクト「ニワコヤ保存計画」を行うことにしました。

360°パノラマ撮影は仙川在住のパノラマカメラマン・渡邉寛典さん、ドローン撮影は仙川のお隣の千歳烏山在住、ドローン行政書士として活躍する吉田ともえちゃんと、ワイズ技研の北田諭史さんにお願いしました。


閉店ラッシュ?で毎日大忙しな数週間を乗り越え、遂に迎えたニワコヤの閉店翌日。本当は引越しの準備を始めないといけなかったのですが、撮影のため普段のニワコヤを演出することに。みんなで手伝って家具を移動し、展示を整え、庭やスモーク小屋周辺もきれいに整頓しました。最初にスタートしたのは360°パノラマ撮影。当日朝は雨だったので室内から撮影開始。特殊なカメラで店内を360°撮影してもらいました。


雨が止んだ瞬間を狙ってポーチからドアまでの屋外を撮影。ふみよ研究員が手掛けるニワコヤの庭はあちらこちらで春の目覚めが始まっている様子。建物取り壊しと共に一度更地になっちゃうということで、最後にきれいに撮ってもらえて良かったです。


お昼ご飯は小森・ふみよ・渡邉さんの3人で一緒にトマトパスタを食べました。


こちらは別の日。晴天の中、早朝にドローンを使って空撮を行いました。朝早くからでしたがドローン見たさにたくさんの地図研メンバーが集まりました。機体がこんなに小さいということにまずびっくり。そしてあっという間に空に舞い上がり、音も静かだし、高解像度の撮影が可能ということを目の当たりにして、みんなで驚きました。


吉田ともえちゃんは小森の中高の同級生。ドローンに特化した行政書士として活躍していることを知り今回のプロジェクトを相談したところ、現在の法令ではどんな撮影が可能なのかなどいろいろと教えてくれ、今回のプロジェクトの撮影者としてワイズ技研の北田諭史さんを紹介してくれました。北田さんとは初めて知り合ったのですが、ニワコヤも関わりが深いインドのWall Art Festivalを応援している関係で共通の知り合いも多いことがわかり嬉しい出会いとなりました。そして、ともえちゃんは管轄する警察署との連絡・調整及び安全運航管理者として撮影にも参加してくれて、嬉しいコラボになりました。


この日は早朝からの撮影だったので、休憩の時に朝ごはんタイムをしました。ニワコヤ店内はもう片付け&荷造りが始まっていたので、ガレージセール会場で朝食を食べることに。そんなひとときも今では良い思い出です(^^)


そして4月1日。遂にニワコヤの解体が始まりました。


解体を前にあっという間に空っぽになってしまったニワコヤ。

ニワコヤ閉店前に大急ぎで今回の「ニワコヤ保存計画」を企画したのはタカタ研究員でした。自身初めての企画書を作り、笠原夫妻にプレゼン! OKが出ると天気予報とにらめっこしながらスケジュール調整を行い、会社へ出社する前の短い時間を使ってなんとか撮影に立ち会うなどドキドキの展開で2つの撮影を終えました。そして今回撮影してもらったデータは以下の使い道を考えているそうです。

・ストリートビューの制作
・VRコンテンツの制作
・ムービーの制作
・精密模型の制作

6月に新宿西口広場で行われる「暮らしと測量・地図」展で、プロジェクトの成果を発表できればと計画中です。がんばれ、タカタ研究員!

今回のプロジェクトに参加して下さった渡邉寛典さん、吉田ともえちゃん、北田諭史さん、どうもありがとうございました。