仙川地図研究所・所長の小森葵です。昨日8/31は「地図中心」の小林政能さんよりオファーをいただき、お台場のカルチャーカルチャーで行われた「地図ナイト9 〜手描き地図の夕べ〜」に登壇させていただきました。他の登壇者は小林さんの他に、絵地図師の高橋美江さんと美江さんの地図をアプリにした近藤さん、先日も座談会を行ったOpenStreetMapの古橋大地さん、手描き地図推進委員会の赤津直紀さんの5人。

こんなたくさんのお客さんの前で上手くお話できるかドキドキしつつ、美江さんの乾杯でイベントがスタートしました。

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赤津さんの手描き地図をひろめる取り組みについてのお話、古橋さんのオープンストリートマップの説明と今後はデジタルで作った地図を手描き風にエフェクトする方向性に注目しているというお話。に続いて私は、前回のピコたち(LINK)でプレゼンした

「ソフトウェアを駆使してアナログ感にこだわる」

というテーマを手直しした内容でお話させていただきました。

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今回は「手描き地図」がテーマということですが、「見る知る歩くせんがわ地図」の地図部分は手描きではなくMacとPCで作ったものです。小森と横山研究員との2人がかりで6種類もの(笑)ソフトウェアを駆使して「いかにアナログ感ある造形、線、塗りを出せるか」を半年ほど研究し、今までにあまりなかった地図の表現を作りました。手描き風手作り風のあたたかみを表現した上で、改訂の際のデータ更新も楽にできるところもポイントだと思います。

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画像は八幡神社の形を3Dモデリングソフトで作っている様子。ここから、液晶タブレットを使って手塗り風の色つけをし、エフェクトをかけることで角を落としたり全体に手びねり感を加えます。

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撮影ブースもどうしたらミニチュアとして地図に置いたように見えるか、ライティングや角度を工夫しました。

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そうしてできあがった仙川の目印になる建物たち。粘土細工の様に見えるといいなぁとおもいながら頑張りました。このモデリング方法を使って何か(わりと何でも作れます)作って欲しいという方いましたらぜひご依頼下さい。実際に粘土で作るよりも短時間で作れますよ(^_^)/

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私のお話のあとは休憩をはさんで美江さんのお話、そしてまた休憩をはさみ最後は座談会になりました。吉田初三郎さんの複製画も登場。富士山や北海道まで見えてしまうこの鳥瞰図の想像力、何度見てもすごいなぁと思います。途中、川の地図で有名な村松昭さんの地図の紹介もありました。私も大ファンの方です!ぜひいつかお話伺ってみたい…。

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今回のイベントでは「小森地図店」と題した地図雑貨の販売ブースを開かせてもらいました。1ヶ月ちょっとのヨーロッパ滞在で買い集めてきたもので、ベネトンのアートブランド「FABRICA」の地図をデザインしたトートバッグやノート、バルセロナの地図や建築がモチーフになったマグカップやピンバッジ、ドイツのトラベルノート、デンマークの木製定規、ポルトガルの首都、リスボンのカード型地図などなど。

自分も大好きな地図モチーフの雑貨。初の出店、好評頂き嬉しかったです!イギリス製の世界地図ティータオルははやくも完売しましたが、他の物はまだ在庫があります。もし地図雑貨の販売ブースを出してもいいよという方、イベント等ありましたらぜひ声をかけていただければと思います。

今回の楽しいイベント、横山研究員、わだ研究員、そして小室顧問も来場することができ、手描き地図のコンセプトの建て方や表現方法について知識を深めることが出来ました。しかもお酒を飲んだりごはんを食べながら! 噂には聞いていたカルカル、すごい場所だなぁと思いました。